(※この記事は1080話までのネタバレを含みます)
作中で唯一悪魔の実を2つ食べた男、”黒ひげ”ことマーシャル・D・ティーチ。
ラスボス候補の筆頭でもある黒ひげは、物語において非常に重要な謎をいくつも抱えています。
今回はそんな黒ひげの謎の1つ
黒ひげがイム様の首を狙っており、最終的には世界の王になる可能性について考察していきます
黒ひげの最終目的は「世界の王」
イム様は世界の王
そもそもイム様とは、シルエットのみの登場で一切が謎に包まれている人物。
さらに誰も座ってはいけないとされる『虚の玉座』に堂々と座り、天竜人の最高位&世界政府最高権力者の五老星ですら跪く存在であることから、イム様は世界の王だといわれています。
世界の王を野望に掲げるロックス
イム様の次に謎だらけの人物、ロックス・D・ジーベック。
「ロジャーの前は奴の時代だった」と言われる程の人物で、若き頃の白ひげやビッグマム、カイドウなど、現在の超大物たちを部下に従えていました。
しかし38年前のゴッドバレー事件で、ロックス海賊団は壊滅したと言われています。
ゴッドバレー事件についてはこちらの記事で詳しく考察しています。
そんなロックスの野望は「世界の王」
世界の禁忌に触れたため揉み消された事件も多いとのことですが、存在しないはずのたった一人の王”イム様”こそ、世界の禁忌そのもの。
おそらくロックスはイム様の存在に気づいており、自ら「世界の王」を野望に掲げてイム様の首を狙っていたのではないでしょうか。
黒ひげはロックスの意思を継ぐ者
38年前、「世界の王」という夢半ばにして壊滅してしまったロックス。
そんなロックスの意思を黒ひげは受け継いでいると思われます。
これは非常に有名な考察の1つですが、主な根拠は次の3つです。
根拠①サーベルオブジーベック号
まず1つ目の根拠は、黒ひげの船の名前「サーベルオブジーベック号」。
黒ひげといえばこの丸太船ですが、実はこの船にはサーベルオブジーベック号という名前が付けられており、なんとロックスの「ジーベック」が含まれているんです。
ロジャーの愛刀の名前が「エース」だったことからも、黒ひげとロックスに何らかの繋がりがあることは間違いないでしょう。
ちなみに黒ひげの船の名前やロジャーの愛刀の名前は、公式から発売されている『ONE PIECE大図鑑 VIVRE CARD』にて明かされた情報です。
原作に絡む超重要な情報も掲載されているので、ワンピースファン必携のアイテムです。
根拠②海賊島ハチノス
次に2つ目の根拠は、海賊島ハチノスを拠点にしていることです。
現在黒ひげは海賊島ハチノスを拠点にしていますが、ロックス海賊団が結成した場所もこの海賊島ハチノスだったんです。
根拠③仲間集めの方法
3つ目の根拠として仲間集めの方法が似ていることも挙げられます。
黒ひげはインペルダウンLEVEL.6の囚人+シリュウを仲間にしました。
一方ロックス海賊団は、「一つの儲け話のためにかき集められ生まれた個性の集団」と言われています。
つまり一言でいうなら、どちらも「寄せ集め」なんです。
まとめると
- 船の名前が「サーベルオブジーベック号」
- 海賊島ハチノスを拠点にしている
- 仲間集めの方法が似ている
以上3つの根拠から、黒ひげはロックスの意思を継ぎ「世界の王」を目的にしていると思われます。
ちなみに2022年6月27日発売の週刊少年ジャンプ2022年30号の付録小冊子『Road To Laugh Tale」vol.1にて、黒ひげとロックスが並べて描かれており、その横にはこんな一文が書かれています。
「ロックスの意思」
引用元:『ONE PIECE』(C)尾田栄一郎/集英社
世界の脅威は未だ死なず…!?
公式からこんな情報が出ているということは、黒ひげがロックスの意思を継いでいることはほぼ間違いないでしょう。
黒ひげの成り上がり計画
世界の王を目指していると思われる黒ひげですが、実は意外な一面もあるんです。
それは非常に計画的な性格であるという一面。
おれが成り上がる手段は
引用元:『ONE PIECE』(C)尾田栄一郎/集英社
もう全て計画してある!!!
詳しくは後述しますが、「世界の王」という目的のために何十年も前から計画を立てており、黒ひげの行動は全て目的達成に必要な行動になっているんです。
では「世界の王」になるために、黒ひげはどんな計画を実行してきたのでしょうか。
これまで描かれた描写から、大きく4つの計画が見て取れます。
- ヤミヤミの実を入手
- 戦力の強化
- 世界政府加盟国”黒ひげ王国”を建国
- ”ロード歴史の本文”の回収&解読
1つずつ説明していきます。
計画① ヤミヤミの実を入手
まず1つ目の計画「ヤミヤミの実を入手」について、時系列をまとめると下図の通りです。
時系列 | 計画① ヤミヤミの実を入手 |
---|---|
~28年前 | 悪魔の実図鑑を読みヤミヤミの実の存在を知る |
28年前 | 白ひげ海賊団加入 |
4~2年前 | サッチからヤミヤミの実を奪う |
黒ひげの計画性が最も現れているのが、このヤミヤミの実入手計画。
というのも第440話で黒ひげは、「ヤミヤミの実を手にれるために白ひげの船に潜入していた」と発言。
何十年も白ひげの船にいたのは
引用元:『ONE PIECE』(C)尾田栄一郎/集英社
その実が転がり込んで来る確率が一番高ェと思ったからだ
つまり黒ひげはヤミヤミの実を手に入れるためだけに、20年以上も白ひげの船に潜入していたんです。
その計画の始まりは白ひげの船に乗った28年前。当時黒ひげは12歳。恐るべき計画力です。
「運がなけりゃ諦めた」と言うものの、幸運にもヤミヤミの実は黒ひげの元に転がり込んで来ました。
そして白ひげの船を降り、自らの海賊団を立ち上げた黒ひげ。ここが全ての始まりだったんです。
計画② 戦力の強化
続いて2つ目の計画は「戦力の強化」です。
戦力の強化は大きく分けると次の2つ。
1「インペルダウンLEVEL.6の囚人」
2「能力者狩り」
戦力強化その1「LEVEL.6の囚人」 |
---|
1億の首(ルフィ)を狙う |
ラフィットが黒ひげを七武海に推薦 |
エースを倒し王下七武海に加入 |
インペルダウンに侵入 LEVEL.6の囚人&シリュウを仲間にする |
戦力強化その2「能力者狩り」 |
---|
白ひげからグラグラの実を奪う |
バージェスがメラメラの実を狙う |
モリアを勧誘する(現在監禁中) |
アマゾンリリー襲撃 メロメロの実を狙う |
白ひげの船を降りた後、王下七武海に加入するためにルフィの1億の首を狙っていましたが、結果的にエースを倒すことで七武海入りに成功。
しかし七武海入りは単なる手段にすぎず、本当の目的はインペルダウンに潜入しLEVEL.6の凶悪な犯罪者達を仲間にすることでした。
インペルダウンに侵入するには正義の門をくぐらなければいけませんが、”世界政府公認の海賊”という王下七武海の地位を活かそうと考えたわけですね。
計画③ 世界政府加盟国”黒ひげ王国”の建国
そして3つ目の計画は、第1080話で明かされた「”黒ひげ王国”の建国」
それに関わる出来事は下図の通りです。
計画③ ”黒ひげ王国”の建国 |
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ロッキーポート事件 王直を倒し海賊島ハチノスのボスになる |
コビー大佐を拉致 世界政府との交渉材料に |
エッグヘッド近海に現れる おそらくベガパンクの拉致&世界政府との交渉材料に |
ロッキーポート事件を機に海賊島ハチノスのボスになった黒ひげは、海賊島ハチノスを世界政府加盟国にするという野望を掲げていました。
ロッキーポート事件についてはこちらの記事でまとめています
しかしそう簡単に世界政府加盟国になれるわけがありません。犯罪者だらけの海賊島であればなおさらです。
出典:『ONE PIECE』(C)尾田栄一郎/集英社
そこで黒ひげは世界政府との交渉材料としてコビーを拉致。
さらに第1079話ではエッグヘッド近海に迫る黒ひげ海賊団の船が描かれましたが、その目的は世界政府との交渉材料としてベガパンクを拉致することだと思われます。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
計画④ ”ロード歴史の本文”の回収&解読
次に4つ目の計画、「ラフテルに到達する」について。
この計画に関わる出来事は下図の2つです。
計画④ ”ロード歴史の本文”の回収&解読 |
---|
ホールケーキアイランド襲撃 プリンを拉致 |
勝利島で待ち伏せ ローの持つ”ロード歴史の本文”を狙う |
ラフテル到達に欠かせない”ロード歴史の本文”を狙い、黒ひげは勝利島でローを待ち伏せしていました。
また”ロード歴史の本文”を解読する手段としてシャーロット・プリンを誘拐。
プリンは三つ目族であり、第三の目が開眼すると古代文字を読むことができると言われいるんですが、このことを知って誘拐したのでしょう。
▼ロード歴史の本文の在り処についてはこちら
目的不明の出来事4つ
以上4つがこれまで描かれた黒ひげの主な計画ですが、他にも目的が分かっていない出来事が下図の4つ。
時系列 | 出来事 | 目的予想 |
---|---|---|
40年前 | 誕生 以降40年間一度も寝たことがない | ー |
19~13年前 | シャンクスの左目に傷をつける | イム様の情報を引き出そうとした |
2年前 | ドラム王国を滅ぼす | 一度も寝たことがないことに関係か |
0年前 | 革命軍総本山バルティゴを襲撃 | 武器を集める≒戦力強化 |
このうちバルティゴ襲撃に関しては、バージェスが「今ここに攻め込めば大量の武器が手に入る」と言っていたので、単純に武器を集めるため≒戦力の強化といえるでしょう。
またシャンクスの左目に傷をつけたことに関しては、黒ひげの最終目的である「イム様」に関係している可能性が高いと思われます。
出典:『ONE PIECE』(C)尾田栄一郎/集英社
というのも映画FILM REDにて、38年前のゴッドバレー事件で拾われたことが明かされたシャンクス。
さらにフィガーランド家という一族の血筋であることも判明し、シャンクス=天竜人だとほぼ確定しました。しかも天竜人の中でも上位クラスである可能性が高いでしょう。
一方世界の王を目指し、イム様の首を狙っている黒ひげ。
もし本当に黒ひげの最終目的がイム様の首を取ることであれば、イム様に関する情報を手にれるため、天竜人であり五老星と面会する力もあるシャンクスに近づいたのではないでしょうか。
しかしシャンクスとの交渉は決裂。
黒ひげの計画を知っているシャンクスは、それを阻止しようと動いているのかもしれません。
ちなみにドラム王国襲撃と一度も寝たことがないことは繋がっているような気がします。
こちらの記事で詳しく考察しているのでチェックしてみてください
今後の展開
以上、これまでの描写から読み取れる黒ひげの計画についてみてきました。
- ヤミヤミの実を入手
- 戦力の強化
- 世界政府加盟国”黒ひげ王国”を建国
- ”ロード歴史の本文”の回収&解読
しかし黒ひげが計画的な男であることを考えると、これらの計画は全て「世界の王」になるための準備に過ぎないでしょう。
では今後どのような展開に繋がっていくのでしょうか。
黒ひげが世界の王になる展開は次の5STEPです。
STEP1.世界会議の参加権を得る
STEP2.ラフテルに到達する
STEP3.空白の100年の真実を知り、世論に問いかける
STEP4.イム様と接触
STEP5.世界の王になる
順番に見ていきます。
STEP1.世界会議の参加権を得る
もし仮に世界政府との交渉が成立し、”黒ひげ王国”が世界政府加盟国になった場合、黒ひげは世界会議に参加する権利を得ることになります。
【世界会議とは】
世界政府に加盟する170カ国のうち、代表50カ国の国王が出席する会議。
聖地マリージョアにて4年に一度開催され、世界中の情勢について討論する。
STEP2.ラフテルに到達する
現在黒ひげは、”ロード歴史の本文”を集める動きを見せ、その解読手段になるプリンを手に入れています。
私たち読者はルフィが海賊王になると信じていますが、最悪の場合ラフテルに最初に辿り着くのは黒ひげなのかもしれません。
STEP3.空白の100年の真実を知り、世論に問いかける
仮にラフテルに辿り着いた場合、黒ひげは「世界の全て」を知ることになります。
「世界の全て」を言い換えれば、世界政府にとって都合の悪い歴史「空白の100年」の真実です。
一見「世界の王」という黒ひげの目的と関係がない行動のように思えますが、「空白の100年」の真実を世界中に暴露し、世論に問いかけるのではないでしょうか。
実際第1080話でも次のように発言しています。
お前が”英雄”と呼ばれてる以上…!!
引用元:『ONE PIECE』(C)尾田栄一郎/集英社
それを見捨てる海軍を貫けるかな?
おれは世論に問いかける!!
そうすりゃ政府は無傷じゃ済まねェ…!!
つまり「空白の100年」の真実を暴き世論に問いかけ、世界政府の信頼を地に落とそうという計画なのではないでしょうか。
STEP4.イム様と接触
世界政府の信頼が地に落ちた頃、満を持して黒ひげはイム様に接近。
世界政府加盟国の国王である黒ひげであれば、世界会議でマリージョアへ行くことは簡単です。
さらにコブラが五老星に面会出来たように、国王であれば五老星とも面会を希望することもできるでしょう。
そこで全力で暴れてしまえば、イム様と接触することも十分に可能だと思われます。
STEP5.世界の王になる
黒ひげがイム様の首を取ったとなれば、それは実質「世界の王」になったといえるでしょう。
世界政府の信頼が地に落ちていた場合、黒ひげを支持する民衆も相当数いるはず。
これまでの計画が全て繋がり、「世界の王」という最終目的を達成することになるんです。
そしてやはりラスボスとしてルフィの前に立ちはだかることになるのでしょう
▼黒ひげ海賊団 vs 麦わらの一味の対戦カード予想はこちら
黒ひげの計画と目的まとめ
以上、黒ひげの計画と目的について考察してみました。
存在自体が謎だらけの黒ひげ。
早く本編で明かされるのが楽しみですね。
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